2015年 好きな映画BEST10

ここ数年はアイドルさん現場に時間を割くことも多く、映画を見る本数も減りがちだったのですが、今年はさすがに映画を見る時間をもう少し取りたいと思い、意識的に時間の使い方を映画の方にシフトしたりしました。それでも見たいものはまだまだたくさんあるのですけど。

以下はそんな中で見れてよかったなと思う、10本です。

1. マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画史に残るかっこいいヒロイン、人を思いやることで人間性を取り戻す青年、少ないセリフでも端的に心情を伝える演出、撮影の素晴らしさ、活劇の面白さ。どこを取ってもよく出来すぎていました。


2. インサイド・ヘッド

人間を司る頭脳の仕組みをわかりやすく解いてみせる面白さに感心しつつ、幼き頃のイマジナリーフレンドや、「カナシミ」の役割についてなんとも言えぬ感謝の気持ちが湧いたりしました。そして主人公である女の子は、今年、乃木坂46の松村沙有理の次に助けたい!と思わせるキャラクターでした。子供にとっては理解が難しい作品かもしれないけれど、わたしは何者なんだろうと思える時には一度は見てもよい映画だと思います。


3. I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE

ウェス・アンダーソンのようにキャラクターを正対で捉えるカットや、3Dと2Dをミックスしたような不思議な絵の質感は、原作である4コマの世界観を崩さないように最大限に気を遣われているし、映画版であってもお話のスケールがちいさいこともPEANUTSらしい。小気味好いギャグがたくさん入ってるところもいい。小さいことで思い悩み、うまくいかないことばかりのチャーリー・ブラウンはわたしたちそのものであって、だからこそ彼が迎えるエンディングは心に届いてしまう。


4. ミッション:インポシブル ローグ・ネイション

今年公開されたスパイ映画の中では、キュートさは他の作品に譲るとしても、アクションとストーリーのバランス、キャラクターの魅力(レベッカ・ファーガソン!)や配牌もサスガであるし、あの顔面の下にある映画人としてのトム・クルーズのセンスと頭の良さにつくづく感服してしまう。


5. 君が生きた証

邦題タイトルの印象から受ける、「君が残した歌を後世に残していく」、というような先入観を超えていく内容は、その意味に重さと衝撃を加えていくもので、よく考えられたものだと思う。と言いつつ、あまり内容に触れずに見た方がいい映画なので、なんとも歯がゆいですけど、なるべく見る機会を作る方がいい傑作であることは間違いないように思います。


6. クーデター

異国の地でいきなり絶望的な状況に追い込まれた家族の一夜もの。そのおそろしさと臨場感がただごとではなく、鼓動が早まり、瞳孔が開きっぱなしでした。


7. ヴィジット

祖父母にはじめて会いに行く姉と弟の顛末。シャマランはサーヴィス精神が旺盛な人だと思う。しっかり怖く、不気味ながら、なぜか同時にニヤニヤ笑ってしまう盛り付け。そして弟のタイラー少年は最高のキャラクターである。怖い目にあうとなぜか女性アーティストの名前を叫び(自身の恐怖を和らげる防衛反応か)、苦笑となかなかやるなという微妙な線にあるラップを自信たっぷりに披露する愛おしさ。タイラー君にまた会いてえよ。


8. サンドラの週末

解雇を免れるために、面倒臭いことを遂行していくサンドラの週末。わたしなら余裕で心が折れていますが、生きるためには面倒臭いことを乗り越えていかないといけないのだ。小さな身の丈サイズのお話を、身の丈サイズで演出しながら、きちんと興味を持続させるタルデンヌ兄弟の仕事。


9. アントマン

DVDスルーコメディの常連である、ポール・ラッド君が劇場公開映画、しかもマーヴェルムービーで主役を張る、という晴れ舞台で思わず応援の気持ちも入ってしまいますが、見た目も楽しい陽性なヒーロー映画であって良かった。アベンジャーズに比べて、アントマンは目的がはっきりしていてもやもやしない。最初はおせっかいで面倒臭そうなマイケル・ペーニャが徐々にキュートに見えてきて、かわいいんです。


10. ピッチ・パーフェクト

クラシカルなアカペラグループになりゆきで入ってくる、新しい音楽センスを持った女の子のお話。自意識とチームプレイ。個性的なキャラクターたちと、くだらないジョーク。バイブルとしての「ブレックファストクラブ」。部活ものとしてきちんと盛り上がる決勝大会。ポップコーンを頬張りながら軽く見るには最適。ちゃんと楽しいことは、素晴らしいことです。

「海にかかる霧」、「私の少女」、「ストレイト・アウタ・コンプトン」、「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」、「22ジャンプストリート」、「ラン・オールナイト」、「はじまりのうた」、「ベイマックス」、「ワイルドスピード スカイミッション」、「ビリギャル」、「カプチーノはお熱いうちに」、「ラブ&マーシー 終わらないメロディー 」、「マイ・インターン」、「チャッピー」、「Re:LIFE〜リライフ〜」、「EDEN」、「ハッピーエンドが書けるまで」、 「ゾンビーバー」なんかも興味深く見ました。

では、みなさま良いお年を。