パッセン1年生が考えた『PASSPO☆ FES.』

パッセン(PASSPO☆のファン)1年生の者です。
PASSPO☆の存在は今までも知っていましたが、改めて聞いてみたら楽しくて、今年は足繁く現場に通うグループになりました。PASSPO☆はアイドルらしく踊って歌うスタイルが基本フォーマットなのですが、メンバーが楽器を演奏するBAND PASSPO☆というフォーマットもあって、アメリカンガールズロックがやりたいと宣言しているPASSPO☆がキュレーターになって、こんなメンツのフェスをやったら楽しいんじゃないかと、ぼんやり考えてみました。

Lillix - What I Like About You

マドンナが手がけていたレーベル、マーヴェリックに所属していたカナダのグループ。マーヴェリックからはアラニス・モリセットデフトーンズプロディジーなんかがリリースをしていて、マドンナの目利きぶりはすごいですね。リリックスはとにかく曲がかけるグループで、あっけらかんとした雰囲気もPASSPO☆と相性がいいように思います。この曲は、映画「フォーチュンクッキー」でも使われていて、リンジー・ローハンの後の音楽活動にも強く影響を与えたように思います。


Josie and The Pussycats - Pretend To Be Nice

コミック「ジョシーとプッシーキャッツ」を映画化した、『プッシーキャット』のサントラ曲。このパワーポップ具合と、わちゃわちゃした感じはすごくPASSPO☆的だと思う。映画では、 レイチェル・リー・クックがメインの主役でしたが、この映画ではサブだったタラ・リードとロザリオ・ドーソンの方が今ではすっかり売れてしまって、いとおかしを感じます。この曲は、ファウンテンズ・オブ・ウェインのアダム・シュレジンジャーの書き下ろしですが、プッシーキャットはどの曲も絶妙なB級パワーポップ感があって、『プッシーキャット』のサントラと、『フォーチュン・クッキー』のサントラは、「アメリカンガールズロック」というぼんやりしたジャンルの雰囲気を知るには、よいテキストだと思います。


Miley Cyrus - Start All Over

twitterのお友達であるかーどさんが、ことあるごとに「もりし(PASSPO☆森詩織)は日本のマイリー・サイラス」と呟いていたら、最近はPASSPO☆の振付師さんまで、「もりしは日本のマイリー・サイラス」と言うようになってしまいましたけど、なるほど似てますね。PASSPO☆フェスに出てきたら、もりしと並んで歌って欲しいと思います。



The Muffs - Kids In America


ザ・マフスはとがったパンクバンドの雰囲気もありつつ、どこかキュートで親しみやすさもあるところがいいですね。この曲はキム・ワイルドのカヴァーで『クルーレス』のサントラに収録されています。MVの彼女たちは、メンバーではないですが、学校でいきがっている女の子の感じがおもしろいです。


Letters To Cleo - I Want You To Want Me

レターズ・トゥ・クリオはカレッジチャートで人気がありました。この曲は言わずと知れたチープトリックの名曲のカヴァーですが、映画『恋のからさわぎ』のエンディングで使われていて、映画に爽やかさと甘酸っぱさな余韻を残しています。


That Dog - He's Kissing Christian

このバンドは実は90年代のバンドの中では5本の指に入るくらい好きです。おもしろく、かっこうよい。アルバム「Retreat from the sun」は永遠の一枚です。椎名林檎さんが彼女たちをフェイバリットに挙げていたこともあって、なるほどと思ったりもしました。活動当時は、BECKとも、REDD KROSSとも繋がりがあり、バイオリンのペトゥラ・ヘイデンはフーファイターズなどともセッションで参加するような重宝がられるセッションミュージシャンでもあります。


Juliana Hatfield - What A Life

ジュリアナ・ハットフィールドのインディーズらしいロックに載せて歌われる歌声がとにかくキュートで、そのミスマッチ感が新鮮で、当時学校でもよく話題になっていました。今も活動していて、相変わらずの声なんですが、ルックスは必要以上に疲れたおばさんみたいになっていて、あぁ…という気持ちにはなりました。


Veruca Salt - Volcano Girls

凡庸なガールズロックですけど、フロントの2人のルックスが良くて、ルックスは大事だな思います。今も元気に活動中です。


Michelle Branch - Breathe

アヴリル・ラヴィーンが出てくる少し前にヒットしていたミシェル・ブランチさんですけど、曲はよくかけていて、メジャーなガールズロックのお手本のようです。


Ashlee Simpson - Pieces Of Me

アシュリーシンプソンのデビュー・アルバム「Autobiography」はアヴリル・ラヴィーンと共にガールズロックが売れる時代にマッチしてめちゃめちゃ売れてました。がらっぱちに振る舞う美形という様はPASSPO☆に通じるところがあると思います。


Joan Jett - Love is All Around

ガールズロックのゴッドマザー、ジョーン・ジェットさん。PASSPO☆増井みおさんもたまにジョーン・ジェットのTシャツを着ていますね。


The Donnas - Who Invited You

ザ・ドナズはランナウェイズ直径のオールドマナーなガールズロックバンドですけど、演奏もバッチリでかっこういいですね。


PASSPO☆ - Candy Room / Shiny Road

このフェスの最後にPASSPO☆が出てきたらメンバーのプレッシャーが半端ないと思うんですけど、PASSPO☆にはアメリカのガールズバンドが持っているような、わちゃわちゃした楽しさと、ばかばかしいカジュアルな親しみやすさと、それゆえに青春の刹那的な雰囲気があって、不思議とこのメンツにもマッチする気がするんです。
2015年の元旦にはじめて見たPASSPO☆ワンマン。全曲披露する6時間を超えるライブでしたが、その量だけでなく、内容の熱さも、楽しさも、涙もあり、今年いちばんの現場でした。PASSPO☆を見れて良かったです。
多くの女の子がギターを手に取ってガールズロックを奏でてきたように、PASSPO☆を見た若い女の子が、鬱屈した生活の中で楽器を取ることを選び取り、やがてガールズロックを歌い出すこともあるかも知れない。わたしたちには玉井杏奈がいる。玉井杏奈がいるということは、わたしたちにはジョー・ストラマーがいることと同じことで、世の中には信じられる者がいるということです。