志村くん、はやすぎるよ…

「フジファブリック」29歳のボーカル急死(芸能) — スポニチ Sponichi Annex ニュース

なんなの!?いったいぜんたい、どうゆうことだ。 突然すぎてよくわからない。だいいち若すぎるじゃないか。 ファンの人たちも志村くんはまだまだこれから、と思っていたはずだ。

 フジファブリックの1stアルバムをはじめて聞いた時、「わーい!日本のThe Coralが出てきたよー!」とおもった。 音楽性はThe Coralと全然違うけれど、若いのに妙に懐古的な雰囲気があるところ、でも単なる懐メロバンドじゃないエキセントリックなフレーズを挟んでくるところ、明るく振る舞おうとしてもどこかいつも暗い影をまとっているようなところが、The Coralがデビューしてきた時の雰囲気に近いとおもった。 The Coralは好きなバンドだし、フジファブリックもまたいつも気になるバンドになった。

 前作『TEENAGER』あたりから、音楽的には昭和懐古的な雰囲気、暗い影はぐっと薄れてきて、志村くんのルーツである奥田民生っぽいフレーズがより感じられるようになってきたとおもう。楽曲の振れ幅の広さも多分にユニコーンを思わせた。明るい雰囲気の楽曲もふえてきた。 その代わり歌詞は、1stのような風景描写で匂いを感じさせるものは減り、だんだん感情を直接的に吐露するものがふえてきたようにおもった。それは自分を卑下するようなセンシティヴなものばかりで、自己憐憫が過ぎるような気もしていた。 志村くん、辛そうだなぁと思ったけれど、それは20代特有の辛さであるような気がしたし、おっさんになれば少しは太々しくなって楽な気持ちになれるんじゃないか、志村くんはやくおっさんになれ、とおもっていた。 おっさんになればよかったんだ。
 こんな気分でクリスマスを終えるとは思わなかった。合掌。